夏の恒例イベントとして:人気の「フェスタサマーミューザKAWASAKI」。川崎のミューザ川崎シンフォニーホールを舞台に首都圏のオーケストラ公演をメインに、ジャズやピアノ、パイプオルガンを使っての様々な催しが行われる。
期間は、7月27日(土)~8月12日(月・振替休日)まで。公演数は全部で19にのぼる。3月26日、記者会見が開かれ、福田紀彦川崎市長の挨拶に続き、今年の内容について説明された。

左から廣岡克隆(東京交響楽団 楽団長)、望月正樹(日本オーケストラ連盟 事務局次長)、福田紀彦(川崎市長)、小川典子(ピアニスト、ミューザ川崎シンフォニーホールアドバイザー)、松居直美(オルガニスト、同)、宮本貴奈(ピアニスト・作編曲家、同)©Y.Masuda
20周年目となる今年はアニバーサリーに相応しく、多彩な内容なプログラムを用意している。
ホスト・オーケストラとしてオープニングとクロージングを務める東京交響楽団(指揮:ジョナサン・ノット/原田慶太楼)をはじめ、
東京都交響楽団(同:小泉和裕)、新日本フィルハーモニー交響楽団(同:井上道義)、日本フィルハーモニー交響楽団(同:広上淳一)、東京シティフィルハーモニック交響楽団(同:藤岡幸夫)、読売日本交響楽団(同:沖澤のどか)、NHK交響楽団(同:沼尻竜典)、神奈川フィル―ハーモニー管弦楽団(同:園田隆一郎)、東京フィルハーモニー交響楽団(同:角田鋼介)というレギュラーのプロ楽団がシェフ・クラスの指揮者とともに個性的なプログラムで熱演を繰り広げる。
協奏曲でのソリストも新鮮な顔ぶれで楽しみは倍増。他に川崎市内の昭和音楽大学(同:梅田敏明)と洗足学園音楽大学(同:秋山和慶)のオーケストラが出演し若い力を披露するのもお馴染みとなった。
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東京交響楽団・音楽監督のジョナサン・ノット©Kimura
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川崎市のフランチャイズ・オーケストラの東京交響楽団©T.Tairadate
さらにこれも近年オーケストラファンから注目されている首都圏外からの“ゲスト・オーケストラ”として、兵庫芸術文化センター管弦楽団(指揮:佐渡裕)と浜松国際管楽器アカデミー&フェスティヴァル ワールドリーム・ウィンドオーケストラ(同:原田慶太楼)が参加するのが今回の大きな話題の一つで、サマーミューザに華を添える。
今年がアニバーサリーイヤーにあたる大作曲家が大勢いるため、それにちなんだ作品を聴けるのも特徴。リヒャルト・シュトラウス(生誕160年)、シェーンベルク(生誕150年)、團伊玖磨とプッチーニ(生誕100年)、ドヴォルザーク(没後120年)、ブルックナー(生誕200年)などの名曲やふだんあまり演奏されない佳曲がずらりが並ぶのは嬉しい。各オーケストラや協奏曲のソリストの活躍に期待したい。
このほかにも小曽根真が活躍する「サマーナイト・ジャズ」やホール・アドヴァイザーの一人である小川典子がこどもたちと共演する「イッツ・ア・ピアノワールド」などのオーケストラ以外のプログラムも充実していてクラシック音楽への間口を広げている。
このほかにも最新テクノロジーを応報した「バーチャルアーティスト」というネーミングの新機軸「ポルタメタ」(portameta)も登場しコンサートを面白くする。これについては今後徐々に明らかになっていく模様。楽しみにしていよう。
フェスタサマーミューザKAWASAKI公式サイト
フェスタサマーミューザ KAWASAKI 2024 (kawasaki-sym-hall.jp)